受精卵をつくる方法

小松はここ数日冬の寒さに逆戻りし、綺麗に咲いていた満開の桜も葉桜になりそうです。

 

今回は、媒精(受精卵をつくる方法)についてお話しします。媒精方法には、通常の体外受精(精子をふりかける方法)と顕微授精の2通りがあります。

 

① 通常の体外受精

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通常の体外受精は、洗浄濃縮した精子を卵子の周りにふりかけ、精子が自分の力で細胞質の中に入り受精する方法です。透明帯までたどり着き、貫通するためには精子自ら前に進む力が重要ですが、精子頭部の先体から出される酵素などの働きもあると考えられています。

当院では15個の卵子に対して810万匹の良好精子を用いて媒精を行っています。 


   顕微授精

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顕微授精は、とても細いガラス管(ピペット)を用いて、精子1匹を卵子に注入し受精卵をつくる方法です。卵子が成熟している(第一極体を放出している)ことを確認してから進めます。良好精子が少ない場合や受精障害が考えられる場合に対象となります。

精子や卵子の状態は、周期ごとや個人差によっても違います。できるだけ患者さんのご希望に添いたいと思いますが、精子や卵子のその状態、治療状況などにより顕微授精をおすすめしたり、体外受精と顕微授精に別ける方法をおすすめしたりする場合もあります。媒精方法の選択においては、とても悩まれる場合もあるかもしれません。その都度気になることや疑問点があれば遠慮なくスタッフにお尋ねください。

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